中田英寿


画像がない…


を読みました。
僕は彼はとても好きな選手なので買いました。
中田も引退かあ。
と思ったときに,
昔僕が


「中田は引退する時は,本当に見るも無残なプレーになるだろうなあ」


とふと言ったことを思い出しました。
中田はスピードがあるとかテクニックがあるとかいうタイプの選手ではありません。
彼の素晴らしさは,知性とフィジカル。
だから彼の晩年というものを想像したときフィジカルが衰え,インスピレーションに体がついて行かないという姿が容易に想像できます。
ただ僕に分からなかったのは,彼がボロボロになるまでサッカーをやるかという点だけでした。
彼は実は熱いハートを持つ選手ですからね。


この本に載っている文章はとても興味深かったです。
村上龍小松成美の文章は僕たちの知らない彼の姿が書いてありました。
なんでも興味を持ち,人懐っこく話しかけてくる中田英寿
そんな彼はサッカー以外にもやってみたいことが出てきたんだろうなあ。
そんな気がします。


ただ,トルシエやロペスのコメントがすごく印象に残りました。
彼はなんでも1人で引き受けて,周りとのコミュニケーションがうまくいかなかった。
すぐ近くに心を開ける人がいなかった。
それはすごく残念です。
その問題については彼も彼の周りも同じくらい悪い訳ですが。


中田英寿という人間が,もっと周りの人が大事だとまたかけがえのないと感じる瞬間があったらなあ。
と強く思いました。
それだけが僕にはただただ残念です。
そうすればもっといろんなものが見えたはずなのに。